スポーツ復帰とパフォーマンス向上を目指して
- スポーツリハビリテーションとは
- 当院が提供するスポーツリハビリテーションの特徴
- スポーツ外傷とスポーツ障害の違い
- 適応となる主なスポーツ障害
- スポーツリハビリテーションの内容
- お子様の「足の成長」に合わせた適切なアプローチ
- スポーツリハビリテーションの流れ
スポーツリハビリテーションとは
スポーツリハビリテーションは、スポーツ活動中に発生した怪我(スポーツ外傷・スポーツ障害)からの回復を促し、単に痛みを治すだけでなく、競技への安全かつ最適な復帰を目指すための専門的なプログラムです。
再発予防はもちろん、怪我をする前の状態よりも高いレベルでのパフォーマンス向上を目標に、個々人のスポーツ種目や身体の状態に合わせたオーダーメイドのメニューを作成し、実施していきます。
このような症状・お悩みはご相談ください
- よく怪我をするようになった
- スポーツパフォーマンスを上げたい
- 満足にプレイできない
- 怪我の再発が不安
当院が提供するスポーツリハビリテーションの特徴
当院では、単なる怪我の治癒だけでなく、怪我をする前よりも良い状態へと引き上げるための特別なアプローチを提供しています。
独自の治療メソッドで「潜在能力」を引き出す
PNF(固有受容性神経筋促通法)による神経トレーニング
神経と筋肉のつながりにアプローチするPNF訓練を取り入れ、身体が持つ潜在的な運動能力を最大限に引き出します。
眠っている筋肉や神経経路を促通することで、動きの質を高め、パフォーマンス向上に直結させます。
イス軸法による体軸(コア)の調整
「イス軸法」を用いて体幹のブレを解消し、身体の土台となる「体軸」を整えます。これにより、体の重心やバランスが安定し、スポーツ動作におけるエネルギーの伝達効率が向上します。正しい身体の使い方を習得することで、怪我のリスクを大幅に低減します。
身体の使い方の根本修正と再発予防
これらの特殊なメソッドにより、リハビリは単なる回復で終わらず、姿勢や動作の癖を根本から修正し、怪我の再発を防ぎながら、アスリートとしての総合的な能力を怪我をする前の状態よりも高いレベルへと引き上げます。
スポーツ外傷とスポーツ障害の違い
スポーツ活動によって生じる怪我は、その発生機序によって大きく「スポーツ外傷」と「スポーツ障害」の2種類に分けられます。
この違いを理解することは、適切な治療とリハビリテーションを行う上で重要です。
| 種類 | スポーツ外傷 | スポーツ障害 |
|---|---|---|
| 発生機序 | 1回の大きな外力(アクシデント)により、突発的に発生する | 繰り返し加わる小さな負荷(オーバーユース)や、不適切な身体の使い方により慢性化して発生する |
| 原因 | 外的要因(接触、転倒、無理な動作など) | 内的要因(フォーム、体幹の弱さ、柔軟性不足など)や練習の量・質 |
| 具体例 | 骨折、脱臼、捻挫(じん帯損傷)、肉離れ、脳震盪、打撲など | 野球肘、テニス肘、ジャンパー膝、ランナー膝、シンスプリント、疲労骨折など |
| 治療・リハビリの視点 | 損傷部位の修復と回復が主 | 患部の治療に加え、根本原因である姿勢や動作の改善・修正が重要 |
スポーツ外傷(突発的な怪我)が発生したら
スポーツ外傷の初期には、必ず安静期間が必要です。
- 怪我の直後である炎症期における安静の仕方によって、その後の治療期間や競技への復帰時期が大きく左右されます 。自己判断せず、専門家の指示に従い適切な初期処置(アイシングや固定など)を行うことが、早期回復への第一歩です。
- 突発的な怪我による痛みは、たとえ軽度であっても治療が必要な場合が多く、放置は厳禁です。
- 特に成長期のお子様の場合、痛みをかばうことで体のゆがみの原因となり、それが間違った身体の使い方となって固定化され、後々スポーツ障害へと移行しやすくなります 。違和感を感じたらすぐに医療機関を受診してください。
適応となる主なスポーツ障害
怪我・障害・損傷
- 捻挫や靭帯損傷・断裂(足関節捻挫など)
- 筋肉の挫傷や断裂(肉離れ)
- 腱の損傷や断裂(アキレス腱炎、断裂など)
- 膝の靭帯損傷(前十字靱帯断裂、内側側副靭帯損傷など)
- 肩の脱臼や関節唇損傷
- 肘の内側側副靭帯損傷(野球肘)
- 疲労骨折(脛骨、第5中足骨骨折など)
- 骨折後のリハビリ
術後のリハビリ
- 前十字靭帯再建術後のリハビリテーション
- 関節鏡手術後のリカバリー(肩の関節鏡手術、膝の半月板など)
オーバーユースなど
- オーバーユース症候群(テニス肘、ランナー膝など)
- 腰痛症や腰椎分離症
- 過度な筋肉疲労による障害
- 鼠径部痛症候群(グロインペイン)
その他
- スポーツに特有の不調(スイマーショルダー、ゴルファーの肘)
- 競技復帰のためのパフォーマンス向上
- 怪我予防のための身体づくり
スポーツリハビリテーションの内容

評価と診断
医師やリハビリスタッフが、患者様の関節の可動域、安定性、筋力などを細かくチェックし、現在の状態を正確に把握します。
個別治療計画
患者様の状態や目標に応じて、お一人おひとりに合ったトレーニングプランを作成し、効果的なリハビリテーションを進めてまいります。
機能訓練
スポーツ特有の動きや機能を回復させるための訓練を実施します。競技に必要な動作を再学習し、筋力トレーニング、バランス練習、協調性運動など、様々な運動を通して身体機能の改善を目指します。
痛みの治療と管理
痛みがある場合は、超音波療法やアイシング、温熱療法やテーピングなど、症状や状態に合わせて適切な治療法を組み合わせていきます。
再発予防の指導
再発を防ぐための運動やストレッチ、適切な身体の使い方について指導いたします。ストレッチは、硬くなった関節や筋肉を優しく伸ばし、柔軟性を高めることで、怪我の予防にも効果的です。
パフォーマンス向上
リハビリテーションは身体機能の回復だけでなく、筋力や柔軟性の向上、技術の改善を通じてパフォーマンスの向上も目指すことも目的としています。競技に復帰した後も、高いパフォーマンスを発揮し続けるためのコンディショニングをサポートいたします。
お子様の「足の成長」に合わせた適切なアプローチ
スポーツをするお子様にとって、足の機能は非常に重要です 。体の土台である足のアーチは、成長段階によって未完成で不安定な状態にあります 。
足のアーチ形成とリスク
不安定な足の土台
お子様の足はまだアーチがしっかり形成される前の段階です。この時期に怪我やオーバーユース、不適切な足の使い方を続けていると、適切な足のアーチが形成されません。
将来的なリスク
アーチが未完成なまま成長すると、大人になったときに特定の部位に負担がかかりやすい体になったり、怪我をしやすい身体の使い方が癖になってしまうケースが多く見られます。
「良い靴」が招く機能低下
最近の機能的なスポーツシューズは性能が良い反面、足本来の機能を使わなくても動けてしまうため、かえって足そのものの機能(足指のカやアーチを支える力)が低下しているお子様が多く見受けられます。
成長段階に合わせたケアが必須です
足の骨の成長段階に合わせて、適切なアプローチを行う必要があります。
| 年齢の目安 | 足の骨の状態・特徴 | 必要なアプローチ |
|---|---|---|
| 7歳ごろ | アーチのベースが作られる時期 | 足の機能を高めるためのエクササイズやインソールによるサポートが必須 |
| 7~12歳ごろ | 軟骨が多く、使い方次第で良くも悪くも変化する時期 | 足の機能を高めるためのエクササイズやインソールによるサポートが必須 |
| 13歳以降 | 軟骨が大人の骨へと置き換わり、足の骨の配置が固定されていく時期 | 悪い癖が定着する前に、正しい骨格配置と効率的な動きを習得する。 インソールによるサポートが必要 |
| 18歳以降 | 骨の成長が停止し、体の土台が完成 | 足の機能が低下しないように定期的なエクササイズが必要 |
お子様の健やかな将来と、長くスポーツを楽しむためにも、適切な時期に適切な知識とアプローチで足の機能をサポートすることが非常に重要です。
スポーツリハビリテーションの流れ
1診察・診断
スポーツ障害や外傷に関する専門的な知識を持つ医師が診察を行い、患者様の状態を正確に診断いたします。画像検査などを用いて、怪我の程度や治療方針を決定します。
2治療の適否・方針説明
診察結果をもとにリハビリテーションの適応を判断し、治療方針についてご説明いたします。患者様の競技特性や目標をうかがいながら、最適な治療プランを一緒に検討してまいります。
3メディカルリハビリテーション
怪我の直後や手術後の初期段階では、まず炎症や痛みを軽減し、関節がスムーズに動くようにすることに重点を置きます。この時期は、無理のない範囲で軽いストレッチや基本的な運動を取り入れ、日常動作を問題なく行えるレベルまで回復を図ります。
4アスレチックリハビリテーション
日常生活動作が安定したら、本格的な競技復帰に向けたトレーニング段階に入ります。この段階では、患部の回復だけでなく全身の動きの調和やバランスも整えながら、競技に必要な身体能力と技術を段階的に取り戻していきます。
5再発予防トレーニング
競技の場に戻った後は、良好な状態を保つことが不可欠です。日々のストレッチや筋力維持のための運動に加え、食事の質や睡眠、メンタル面のケアなど、心身全体の健康管理をトータルでサポートいたします。
