腰椎椎間板ヘルニアとは
背骨の骨と骨の間でクッションの役割を果たす椎間板が、加齢や負荷により変性し、内部の髄核が飛び出して神経を圧迫する病気です。椎間板ヘルニアは発生部位によって頸椎・胸椎・腰椎に分類され、中でも腰椎椎間板ヘルニアの発生頻度が高いです。

腰椎椎間板ヘルニアの症状

腰の痛み
糖尿病は初期には自覚症状が乏しく、血糖値が高くならないと明確な症状が現れないことが多いです。そのため、本人が気づかないまま病状が進行し、定期健康診断などで偶然に指摘されるまで気づかないことも少なくありません。
下肢の痛み・しびれ
飛び出した椎間板が坐骨神経を圧迫することで、お尻から太もも、ふくらはぎ、足先まで神経の走行に沿って痛みやしびれが生じます。多くの場合片側のみに症状が現れ、鋭い痛みや焼けるような痛みなど、様々な形で現れます。
足の筋力低下
神経の圧迫が進むと、足の筋肉への信号伝達がうまくいかなくなり筋力が低下します。つま先が上がりにくくなる、つまずきやすくなる、スリッパが脱げやすくなる、歩行が不安定になるなどの症状が現れます。
排尿・排便障害
重症の場合、排尿・排便をコントロールする神経が圧迫され、頻尿や残尿感、便秘、失禁などの症状が出ることがあります。
慢性化・症状悪化
症状を放置すると、下肢のしびれや痛みが慢性化し、夜も眠れず仕事や家事に集中できなくなる場合があります。筋力低下が進行すると日常生活に大きな支障をきたす可能性があるため、早期の治療が重要です。
腰椎椎間板ヘルニアの原因
主な原因は加齢による椎間板の劣化で、常に腰に負荷がかかる姿勢、重い荷物を持ち上げるなど急激に荷重がかかること、スポーツでの腰の酷使なども要因となります。
受診の目安
安静時に痛み・しびれが続く
安静にしていても痛みやしびれが続く場合は、ヘルニアが神経を常に圧迫している可能性が高いため受診をおすすめします。
日常生活に支障が出る
長時間座っていることが難しい、靴下が履きにくい、階段の上り下りが困難になるなど、今までできていたことができなくなった場合は、早めに受診し適切な治療を開始することが大切です。
痛みが広がってきた
腰の痛みがお尻や太もも、ふくらはぎ、足先などに痛みが広がっていく場合は、神経への圧迫が強くなっているサインです。痛みの範囲や種類が変化している場合は早めの受診が必要です。
検査と診断方法
診断には下肢伸展挙上試験(SLRテスト)を行います。膝を伸ばしたまま足を上げて痛みやしびれの状態を確認する検査で、腰椎椎間板ヘルニアの場合、多くの場合でこの試験で陽性となります。その他にもX線検査やMRI検査などの画像検査で腰椎周辺の状態を確認し確定診断します。
腰椎椎間板ヘルニアの治療
保存療法
腰椎椎間板ヘルニアの治療には、物理療法や運動療法、薬物療法といった手術を行わない保存療法があります。
物理療法
温熱療法や電気療法などを用いて血行を改善し、筋肉の緊張をほぐします。温湿布やホットパック、入浴などの他、腰椎コルセットによる固定や牽引療法を行います。
運動療法
体幹(腹筋・背筋)を鍛えるための姿勢の改善や筋力トレーニングを行うことで、椎間板への負担を軽減します。
薬物療法
非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)や筋弛緩薬などを使用して痛みや炎症を抑えます。痛みが激しい場合は、局所麻酔薬やステロイド薬による神経ブロック注射を行うこともあります。
手術療法
保存療法を続けても効果が見られない時や、強烈な痛みが続く場合、排尿・排便障害が見られる場合は手術を検討します。背中側から切開し、突出した椎間板を切除して神経の圧迫を取り除く方法が一般的です。
腰椎椎間板ヘルニアのリハビリ
代表的な運動療法
ヘルニアの予防や再発防止には、下半身を中心としたリハビリによる姿勢改善と筋力トレーニングが効果的です。
- ウィリアムズ体操(背骨を曲げる運動):腹筋の筋力強化、骨盤の傾斜運動、背筋と腸腰筋のストレッチングなどを行います。
- マッケンジー体操(背骨を伸ばす運動):うつぶせになり、胸の脇に両手を置いてゆっくり上体を起こします。慣れてきたら肘を伸ばして上体を大きく起こします。腕立て伏せではなく、お腹より下半身は地面から離れないように注意します。
手術後のリハビリ
手術後は痛みを伴っていた筋肉が硬くなっていることが多く、まずストレッチによって筋肉を柔らかく保つことが必要です。翌日にはコルセットを装着して起床し、歩行器を用いて歩きます。
物理療法・マッサージ
温熱療法は痛みのある部位を温めることで血行を促進します。電気療法は皮膚に電極を貼り、筋肉が軽く収縮する程度の電気を流すことで痛みを和らげます。理学療法士によるマッサージも筋肉の緊張をほぐすのに有効です。
